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統合失調症持ち 元ITエンジニア女子の日常

理系卒、客先常駐型SE経験のあるITエンジニア女子が、20代をはじめとする理想の働き方について追及していきます!また、統合失調症の闘病記を書いていきます!twitter:@26_hidamari

【書評】田村裕さん著「ホームレス中学生」を読んで

https://www.amazon.co.jp/ホームレス中学生-幻冬舎よしもと文庫-田村-裕/dp/434441568X/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1524125447&sr=1-1&keywords=%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%82%B9%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E7%94%9F

 

入院時、病棟で見つけた1冊の本。「ホームレス中学生」というタイトルに惹かれて読むことにした。

入院生活では私は自由にお金を使うことができず、看護師さんや両親に物を買ってもらったり、借りたりしていた。入院生活とホームレスを比較すればハードルは全く違うだろう。それでもこの本を通じて「生きていること」のありがたみを実感することができた。

 

著者の田村さんはある日突然父親に「田村家」を解散させられ、「まきふん公園」で生活を送ることとなる。中学生という立場上自分でお金を稼ぐことができず、自動販売機からコインを見つけたり、母親や兄の働いているスーパー、コンビニから食事をもらったり等、「ぎりぎり飯を食っていける」生活をしていた。

そんな中、彼の人生を変えたのは、クラスメイトの「川井よしや」だった。

ひょんな会話から田村氏はよしやに家がなくなったことを打ち明ける。するとよしやは田村氏を家に招き、お母さんにご飯を作ってもらった。それからリビングでゲームをしたり、お風呂に入れてもらったり、まるで家族のように接してくれた。普通に中学生生活を乗り切った身からすればどうってことないかもしれないが、これは田村氏の人柄のおかげだと思う。中学生という思春期真っただ中で「友達」と呼べる人間関係を築ける、彼の性格が幸運を招いたのだろう。

そんな川井さん一家の協力もあり、結論として田村氏、兄、姉の三兄弟で一緒に住むこととなった。物件を見つけたのは近所に住む同級生、清君のお父さんだった。ここでも田村氏の人柄の良さが見受けられる。川井さんや清君のお父さんたちが洗濯機や炊飯器、冷蔵庫や布団などを揃えてくれた。無事「ホームレス」を卒業し、自分たちの家、空間、部屋を手に入れた田村三兄弟。田村氏は嬉しさのあまり、天井に「こんにちは、これからよろしくな」と軽くあいさつを交わしていた。

 

もしあなたが中学生だとして、突然家がなくなったらどうやって乗り切るだろう?

私は自分と関わった人や物への「感謝の気持ち」があれば乗り越えられると思う。人の家に泊めてもらうにしても、普段から横柄な態度を取っていたら、相手にされなくなってしまうだろう。公園の玩具だって乱暴に扱っていたらクレームが入るだろう。だから私は毎日自分を助けてくれた人には「ありがとう」といい、自分が今こうして文章をかける空間にいられることに感謝してる。

 

私たちはこれから田村氏のようにつらい経験をするかもしれない。でも自分から命を投げ出すようなことは絶対にしないでください。あなたがだらだら過ごしていたとしても、同じ時空で生きたくても生き延びることができなかった人もいる。だから、空へ逝ってしまった人の分まで幸せに生き、今自分にできることを全力でやろう。